1丁目1番地

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1丁目1番地#175 江東区豊洲

東京湾岸の中心的地域の一つ、江東区豊洲。元々は関東大震災の瓦礫で埋め立てが始まった土地で、造船・ガスなどの工場や発電所などが立地する工業地でしたが、1990年代以降再開発が進められてきました。

現在はタワーマンション街であり、オフィス街であり、ららぽーとやビバホームなどの商業施設もあり、さらには芝浦工業大学のキャンパスや、昔ながらの都営アパート、セブンイレブンの日本1号店などもあり、意外と多彩な顔を持つ魅力あふれる街です。

さらに最近では様々な問題が発生しつつもなんとか移転された豊洲市場や、コロナ禍の中でなんとか開催された東京五輪の会場となったスポーツ施設など、ますます多様な施設が増えています。こうして振り返ると政治に振り回されることが多くて不憫でもありますが、逆境をはねのけて発展を続けるエネルギーに満ちた街です。

 

豊洲一丁目1番は町域の北東端・春海橋の東詰にあり、ほぼ全域がIT企業の日本ユニシスの本社が入る豊洲ONビルの敷地となっています。

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豊洲中央区晴海を結ぶ春海橋、奥が晴海方面です。町名とは漢字が違います。

奥に見えるのは東京都港湾局専用線の晴海橋梁というもので、東京で見られる廃線跡として有名です。歴史的価値が高いものらしく、将来的に遊歩道として整備されるそうです。

初めてこのあたりに来たときは晴海側に晴海小野田レミコンの重厚な工場が残っていて、通るたびに都心では珍しい風景にワクワクしたものです。

 

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運河の北側、月島・越中島方面の景色です。

私のはてなIDにも使わせていただいている春海橋。ここから見える景色は東京でも特に好きな風景の一つです。角度的に豊洲ONビルに隠れていますが、もう少し晴海寄りからはスカイツリーも見えます。

 

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そんな春海橋のすぐ脇にあるのが豊洲一丁目1番です。写真右奥には日本ユニシス本社前というバス停があるのですが、今年4月に日本ユニシスの社名が変更されるのに合わせて停留所名も「春海橋」に改称されます。

ここを通るバス路線にはたくさんお世話になっていて、日本ユニシス本社前→IHI前というバス停の並びにオフィス街・豊洲を感じたものです。慣れ親しんだ名前が無くなるのは寂しくなりますが、好きな橋の名前が停留所名になるのも嬉しいですね。

 

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しっかりと街区表示板も設置されています。

 

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ただいつもの街区表示板と絡めた風景は無理がありました。ちょうど都バスが日本ユニシス本社前に到着するところです。

 

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街区の南側にある交差点。右奥に進むと豊洲駅方面、左に進むと越中島方面です。左側の大きなビルは豊洲IHIビル(豊洲三丁目)です。

三叉路に見えますが、画角外には晴海通り晴海方向に加えてもう一つ道があります。

 

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交差点をそのもう一つの道の方向へ曲がって、街区の裏側に回ってきました。交通量が多い晴海通り側に比べてこちら側は静かです。

こちらにも日本ユニシス本社前というバス停がありますが、停車する系統が異なります。こちらは4月の社名変更時には「春海橋」ではなく「第二公園」と改称されるそうです。晴海通りのバス停とは位置が離れているので、違う名前になったほうが分かりやすそうですね。

 

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晴海通りに戻って日本ユニシス本社が入る豊洲ONビルの全景を見ます。日本ユニシスは4月からBIPROGY(ビプロジー)という社名に変更されます。7つの色の頭文字から取られた造語だとのことです。

1992年竣工ということで、再開発の黎明期に建てられた豊洲で最も古い超高層建築物の一つです。今年は竣工からちょうど30年。豊洲、そして東京湾岸エリアの発展をずっと見守ってきたのでしょう。