1丁目1番地

全国の1丁目1番地を探して

1丁目1番地#176 港区港南

品川駅港南口側の一帯、ソニーや日本マイクロソフトといった大企業の本社からタワーマンション群、食肉市場、芝浦水再生センターなど多様な施設がある港区港南。

最近では高輪ゲートウェイ駅が開業し、車両基地跡の再開発予定地から高輪築堤が出土したことも話題になりました。リニア品川駅の建設工事も行われていて、今後も目が離せないエリアです。

 

港南一丁目1番は高輪ゲートウェイ駅の北東、芝浦水再生センターのすぐ北側にあります。

ただし現在は高輪ゲートウェイ駅には西側しか出入口がないため、少し遠回りをする必要があります。東側への連絡通路は2024年に完成するとのことです。

私も品川駅から芝浦水再生センターの上部にある芝浦中央公園を通っていきました。

f:id:harumibashi:20220323162103j:plain

芝浦中央公園の案内図。開業前からある看板なのか高輪ゲートウェイ駅は載っていませんが、左下の新幹線の絵が書かれているあたりにあります。ちなみにこの芝浦中央公園は2番街区にあります。

この図の左側にある現在位置のあたり、公園北側の出口を出ると、そこは港南一丁目1番です。

 

f:id:harumibashi:20220227000149j:plain

奥に見えるのがJR各線の線路です。

ちなみにこのときは特に目的もなく散歩をしていて、ここに1丁目1番地があるとは知らなかったので、この街区表示板が目に飛び込んできたときはテンションが上がりました。1丁目1番地を訪問する際は地図で調べることもありますが、思いがけず見かけたときは一段と嬉しいものです。

 

f:id:harumibashi:20220323172644j:plain

振り返るとこんな風景です。遠くにタワーマンション群が見えます。中央奥の木のあたりに芝浦中央公園の入口があります。

 

f:id:harumibashi:20220227000152j:plain

西に歩いていくと、大きく線路が分岐している地点がありました。

左が東海道線や山手線と並走する東海道新幹線の線路、右が東海道貨物線と並走する東海道新幹線の大井車両基地への引込線の線路です。貨物線は田町駅付近で分岐したのち品川区八潮や羽田付近を経由して川崎貨物駅方面へと繋がっているそうで、将来的には羽田空港へのアクセス線として利用される予定です。

 

f:id:harumibashi:20220323171844j:image

ガードフェンスで囲まれた、いかにも再開発中といった雰囲気の道をさらに西へ進んでいくと、テレビなどでもよく取り上げられる有名なスポットがあります。

 

f:id:harumibashi:20220323171849j:plain

それがこの高輪橋架道橋です。天井の低さからタクシーの”提灯殺し”などと呼ばれ、この場所を通過するために高さを低くした行灯を導入したタクシー会社もあったそうです。しかし再開発の進展によって、1年半前に訪問した当時は既に自動車は通行止めで歩行者専用となっていました。

私は再開発が始まる前にも何度か来たことがあるのですが、車の往来が意外と多く、上だけでなく横までもスレスレを通過していくのが怖かったので、毎回入り口の写真だけ撮って満足していました。歩行者専用になったいま、安心して通行することができます。

 

f:id:harumibashi:20220323171913j:image

いざ中へ入っていきます。こちらの街区表示板は港南二丁目1番という表示、線路の敷地は港南二丁目のようです。この入口がちょうど一丁目と二丁目の境界になっているのでしょう。

 

f:id:harumibashi:20220323171920j:image

何度もテレビやネットで見た光景ですが、やはり自分で経験するのは全然違います。この横を車がビュンビュン通過していたらやっぱり怖そうです。

 

f:id:harumibashi:20220323171927j:image

頭をぶつけそうになりながら腰をかがめて歩きました。こんな空間がこの時代まで東京都港区に残っていたというのがすごいですね。

 

f:id:harumibashi:20220323171935j:image

こうして無事西側へ通り抜けることが出来ました。線路の敷地は港南二丁目でしたが、ここはもう高輪二丁目です。

なお訪問後にまた状況が変わり、この西側部分は地上の仮設通路へと迂回するようになったため、もうこの風景は見られないようです。現在も東側・港南一丁目1番側の区間はガードが残っているそうなので、天井の低さを経験するなら今のうちかもしれません。

 

f:id:harumibashi:20220323193014j:plain

再開発が始まる前、2018年の同じ場所の写真です。左側の標識や右側の街区表示板などの位置は変わりませんが、まだ山手線の線路が手前側にあります。このときは撮影だけして引き返してしまいました。

ちなみにこれは#87北品川〜#96東六郷と同じ日に訪問しています。この日は東京駅から川崎駅まで歩いたものです、もう4年前とは信じられません。

この4年で港南も、東京も、世界も様変わりしたのではないでしょうか。今ある一分一秒がかけがえのないものだと思わされる今日この頃です。